ADHD(注意欠如・多動性障害)

ADHD

注意欠如・多動性障害とは

ADHD(注意欠如・多動性障害)は発達障害のひとつであり、病気ではありません。自閉症スペクトラムなどと同じように、脳機能の発達で何らかのアンバランスが生じている状態なのです。

具体的には、不注意や多動性、衝動性の障害によって自己を上手くコントロールすることが難しくなります。

その結果、日常生活に支障をきたすようになり、周囲との人間関係が上手くいかなくなることもしばしば見られます。

主な症状

不注意の主な症状

  • 一つの事柄に集中できず、すぐに飽きてしまう
  • 周りの刺激に反応しやすく、すぐに気が逸れてしまう
  • 人の話を聞いていないように見受けられる
  • 大切なもの、必要なものをよく無くす
  • 学校の勉強などで不注意なミスが多い
  • 宿題や課題などを忘れることが多い
  • 計画的に物事を進めることが難しい

多動性の主な症状

  • 一方的に喋ってしまう、喋りだすと止まらない
  • 授業中などに、落ち着いて座っていることが出来ない
  • 夢中になりすぎて周囲の出来事が見えなくなる

衝動性の主な症状

  • 学校や社会のルールを守ることが難しい
  • じっくりと考えてから行動することが出来ない
  • 人が並んでいる列に横から割り込んでしまう
  • 順番を待つことが困難
  • 他の人が行っていることの邪魔をする
  • 人が話している途中で話を遮る
  • 自分の感情を抑えることが苦手だ

ADHDの治療法

治療にあたっては、不注意や多動性、衝動性などの症状を完全に抑えることを目的とするのではなく、日常生活に支障をきたさない程度に症状を抑えていくことが大切となります。それぞれの症状などを見極めたうえで、環境調整・心理社会的支援と薬物療法を行います。

ADHDでは神経伝達物質であるノルアドレナリンやドパミンが不足し、情報伝達がうまくいかなくなっています。そのため、お薬を用いて情報伝達をスムーズにしていきます。なお、治療に要する期間は患者さまによって異なります。詳しくは担当医師にご相談ください。